コラム(民法改正・連帯保証)

今回は、保証人についてのお話です。

保証とは、債務者が債務を履行しない場合に、債務者に代わって、債務を履行しなければならないという契約のことです。
たとえば、お金を借りた人がお金を返さない場合、保証人は、お金を借りた人に代わって、そのお金の全額を返さなければいけないことになります。
このように、保証人は、とても重い責任を負うものですから、安易な気持ちで引き受けてしまうと、後になって、大変なことになりかねません。
「借金の保証人にだけは、なってはいけない。」という話を聞いたことがある人も、多いのではないでしょうか。

そうは言っても、頼まれて断りきれず、あまり深く考えないまま、保証人を引き受けてしまう人が後を絶ちませんでした。
実際のところは、保証契約の多くは、書面で契約がされているはずですが、書面の内容をよく読まないまま、署名をしてしまう人もいますよね。
そこで、今回、民法という法律が改正されることになり、保証人の保護がより強く図られることになりました。

まず、個人が保証人となる場合、ただの書面で保証契約を取り交わしただけでは足りず、公正証書によって、保証契約を行うことが必要になります。
公正証書とは、公証人役場に行って、公証人の立会いのもとで作成をする書面ですので、その作成には、それなりの手間と時間がかかります。
ですので、このようなルールを新たに設けることで、安易な気持ちで保証人になってしまうというケースが減ることが、期待されます。
もっとも、公正証書の作成が必要となるのは、事業用の融資について、個人が保証人となる場合だけですから、これ以外の場合(例えば、プライベート用の融資)であれば、公正証書は不要です。

このほかにも、債務者は、保証人に対して、自らの収支の状況などの情報を開示することが必要となるなど、新たなルールが設けられています。
債務者の収支の状況が悪いことが、予めわかっていれば、保証人となることを断る理由にもなりますよね。

当事務所では、保証に関する法律問題についても力を入れて取り扱っておりますので、お気軽に、ご相談ください。

(弁護士 市野裕明)